こんにちは。ほしのはやしです。
症例報告や論文を書くように言われたけど、参考文献の付け方ってよくわからないですよね。
このページでは、無料文献管理ソフトZotero ver. 7について徹底解説します!!
5個ぐらいだし手打ちでいいかな…
ジャーナル毎に形式変更せなあかんし、ミスは絶対避けたいから文献管理ソフト使うのが事実上必須なんやで
Zotero ver. 6の使い方はこちら!!!
Zoteroとは?
アメリカのバージニア州にあるジョージ・メイソン大学が開発している文献管理ソフトです。
Windows・Mac・Linuxで使用できる無料のソフトで、これを使うことで文献管理効率が飛躍的に上がります。
またversion6以降、内部pdf viewerが搭載され、adobe readerなどの事前ダウンロードが不要になりました。
Zoteroのインストール方法
Zoteroのホームページにアクセスし、Downloadをクリックします。
ダウンロードしたファイルをダブルクリックしてインストールを開始します。
下図のように指示に従って「Next」→「Next」→「Install」→「Finish」と進みます。
Zoteroが開くと同時に「1. Install the Zotero Connector for Chrome」(ブラウザを自動認識してChrome, Firefox, Edge)が開くので、必要に応じてInstallしてください。(とても便利なので基本的にInstall推奨)
Zoteroを使った文献登録
DOIなどから文献を追加する
文献の追加はオンライン環境であればとても簡単です。
ISBN、DOI、PMID、arXiv ID、ADS Bibcodesのどれかがわかっていれば文献情報を取得することができます。
さらにPDFが無料で入手できる場合は、自動でダウンロードされます!
PDFファイルを別付けで追加する方法
無料ダウンロードできないPDFについては以下の方法でZoteroに登録・添付します。
まずは文献(論文)のPDFファイルをダウンロードなどで入手し、そのフォルダを開きます。
中段の文献情報に直接ドラッグ&ドロップで、目的のPDFを添付します。
複数のPDFを添付する方法
Supplemental fileなどを合わせて添付したい場合は、同じようにドラッグ&ドロップで何個でも添付することができます。
添付したファイルを開くにはタイトル左の「>」をクリックすることでPDFファイルを選択して開くことができます。
PDFから直接文献情報を取得する
手元にPDFファイルがある場合は簡単に文献情報を登録することができます。
比較的新しい論文の場合は、自動でDOIを検出して正確な文献情報が得られます。
中段の空白にPDFファイルをドラッグ&ドロップするだけで登録できます。
Zoteroを使ったWordへの参考文献追加
Citation styleのダウンロード(ホームページからダウンロード)
まず最初にすべきことは、出したいジャーナルに沿ったCitation styleをあらかじめダウンロードしておくことです。
Zotero Style Repositoryにアクセスして、目的のジャーナル(例:Circulation)を検索します。
ダウンロードしたファイルを開いて、ダイアログに従いインストールすればOKです!
Citation styleのダウンロード(Wordから直接)
Wordの作業中から直接styleを検索することもできます。
Circulationの投稿規定に従った参考文献の引用をしたい場合は、先ほどと同じように「Circulation」を検索してクリックします。
すると、スタイル管理の中にCirculationが自動で追加されます。
「Circulation」をクリックで選択して、OKをクリックします。
Citation styleを選択および変更
再度同じように「Document Preferences」を開いて、目的の引用スタイルを選択してOKをクリックします。
参考文献の挿入
参考文献を入力したい場所にポインタを置いた上で、「Add/Edit Citation」ボタンをクリックします。
Zで囲まれたダイアログが表示されるので、そこに論文のタイトルを入れるとドロップダウンリストで参考文献が表示されます。
目的の論文を検索、クリック、「Enter」(エンターキーを押す)することで無事引用されます。
参考文献の一覧表示
Zoteroでは他の有料ソフトのように自動で参考文献の一覧が入力されないので、以下の手順で参考文献の一覧を入力します。
このように入力することができました!
また一度表示させると、文の途中か最後か関わらず、参考文献を追加するたびに自動的に参考文献の一覧および参考文献ナンバーが更新されます。
引用スタイルを変更したい場合は「Document preferences」から任意の引用スタイルを選択することで一括で変更することができます!
文献にメモやタグを追加したり分類する
PDFの中にメモを残す
Zoteroの良いところの一つに読んだ文献にコメントとか残しやすいところにあります。
- 文字のハイライト、下線
- 任意の場所を囲む
- 任意の場所にメモマークを置く
- フリーハンドで書く
- 「ハイライト」「下線」「メモ」「文字を書く」「囲む」「フリーハンド」のそれぞれに非表示可能なコメントを残せる
このように、自由記載とタグの追加をすることができます。
文献情報にタグやメモをつける
文献を選択し右のカラムの「メモ」「タグ」にそれぞれ記載することができます。
文献を分類する
左のカラムのマイフォルダを左クリックすることでフォルダを追加することができます。
このフォルダはサブフォルダを作成できます。
また、複数のフォルダに同じ文献を登録することができるので、実質タグのような使い方ができます。
プラグイン:Zotfileの代替, ZotMoovの使い方
Zoteroにはプラグイン(拡張機能)をインストールして、より便利に扱うことができます!
最も有名なプラグイン『Zotfile』(ファイル名一括変更機能)はバージョン7に対応していません!
また今後も開発はないようです。
その代替プラグインであるZotMoovのインストール方法について解説していきます!
ZotMoovとは?どうして便利??
文献管理ソフトは有料のEndNoteとかであれば、独自のアプリを使用することでiPadなどのタブレットで読むことができますよね!
Zoteroの場合は、自分のクラウドフォルダ(Dropbox, Onedriveなど)に論文を保存することで、それを可能にすることができます。
ZotMoovは、Zoteroに文献を登録したら自動的にクラウドフォルダに『ファイルの名前が自動で変更された上で』保存される、素晴らしい拡張機能なのです!
とても便利な機能だから是非とも使ってほしいのだ!
ZotMoovのダウンロード方法
GitHubのZotMoovサイトにアクセスします。
中断にあるREADMEにあるInstallationから『Download the latest release here』をクリックします。
その後、赤い四角で囲んだファイルをダウンロードします。
ZotMoovのインストール方法
Zoteroの『ツール』⇨『Plugins』をクリックします。
右上の歯車(設定ボタン)をクリックし、『Install Plugin From File…』をクリックします。
先ほどダウンロードしたファイルを選択し、開きます。
ZotMoovの初期設定
一番上のタブの『編集』⇨『設定』を開きます。
左側の『ZotMoov』タブを選択して図のように以下のように設定します。
- Zoteroに取り込んだファイルの転送先フォルダ(Dropbox, Onedriveなど)を設定
- 必要に応じてすべてチェック
ZotMoovの実際の例
まずはダウンロードファイルにある論文のpdfファイルをZoteroに登録します。
すると、右下のOneDriveにある『Article』フォルダに自動でpdfが追加されます!
しかも、名前が自動で変更された上で!!!
めちゃくちゃ簡単だね!
まとめ
Zotero バージョン 7を使った文献管理、Wordへの引用などについてまとめました!
バージョン6と比べてかなり良くなってます!
無料ソフトなので是非一度お試しください!!
コメント